秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて、かりなどの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。
清少納言の随筆「枕の草子」の一節です。昔、学んだ記憶のある文ですよね。小学校国語でも取り上げられています。
昔も今も、秋の夕日の美しさは変わらないようです。「あはれ(もの悲しい)」「いとをかし(趣がある)」そんな言葉と共に風景を味わう心を大切にしたいものですね。