「東風吹かば 匂いおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」菅原道真《大鏡》
この歌は、大宰府へ移った道真が都の自宅の庭にある梅の木を思って読んだ句です。遠く離れた大宰府に、せめて香りだけでも届けておくれ、主がいなくても春を忘れてはいけないよと話しかけるように詠っています。離れてしまった悲しい気持ちが込められています。
「東風」とは春の風を表す言葉です。とはいえ、春の風は優しいそよ風ばかりではありません。立春から春分の間に初めて吹く強い南風を「春一番」といいます。今日も少し冷たい風が吹いています。風冷えの一日になりそうです。天気予報の気温ほど、暖かくないようです。寒い・・・