8/12(金)夏が来た!おすすめ絵本(13)

園長より|2022年08月12日 15時28分

東北地方、青森県・秋田県では、今大雨に見舞われ大変な被害が出ています。

自然の猛威に人はなすすべもなく、自らの身を守ることさえ危うくなります。

昔話のような絵本ですが、心にずしんと重く残った記憶があります。

「ひさの星」を紹介します。

《斎藤隆介/作 岩崎ちひろ/絵 岩崎書店》

むかし、秋田の北のはずれ、かづのというところに、ひさというおなごわらしがおってなあ。

このひさは、なんにもしゃべらん、むくちなおなごわらしであった・・・

ハイハイしていたぼっこを、大きな黒犬からまもって、けがをしても、だまったまま。

自分からは何にも言わないそんな静かなおなごわらしのひさ。

夏の大雨の後、蛍を取りに行った政吉を川から救ったあと、ひさの姿は・・・

切なくて、なんとも言葉にできない思いが溢れるお話です。

ちひろさんの、はかない色合いの絵も「ひさ」にぴったりです。

野村先生おすすめの一冊。

斎藤隆介さんの作品は、ちょっと考える絵本です。

年長さんにぴったりかもしれませんね。

「モチモチの木」は、小学校国語の教科書教材でもよくとりあげられていました。

ほかにも「花さき山」「半日村」「ベロ出しチョンマ」もおすすめです。

滝平二郎さんの版画の挿絵も印象的です。